清水内科医院 インタビュー

城 大祐 院長の独自取材記事

最終更新日:2024/04/30

記念すべき第一回は静岡県富士市にある清水内科医院 院長の城大祐先生にお話を伺いました。富士山がすぐ近くに見える閑静な住宅街に佇むクリニック。昨年、前院長からクリニックが継承され、現在は院長として多忙な日々を送る城先生。今回は貴重なお時間を頂戴し、院長就任に至った背景、現在の診療内容や、日々の外来で大切にしていること、そして今後の展望までを語っていただきました。

東京大学での研究から、臨床の道に復帰

こちらのクリニックの診療内容について教えてください

私は山形大学出身で、研修医時代から東京大学病院で勤務していました。
東大病院では主に呼吸器の非癌領域、つまりCOPDや間質性肺炎、気管支喘息などを専門に扱っていました。COPDは慢性閉塞性肺疾患の略で、気管支や肺の炎症によって呼吸が困難になる病気です。間質性肺炎は、肺の間質部分に炎症や線維化が起こることで、息苦しさや慢性的な咳が起こるのが特徴です。
当クリニックの理事長をされている森田敏宏先生とは東大病院内科時代に知り合いました。東大病院時代、森田先生は循環器内科専門、私は呼吸器内科が専門で、仲良くしてもらっていました。今回森田先生の誘いを受け、今回こちらの病院の院長をお受けすることになりました。

研究を経て、臨床に戻ることを決意されたのですね。

そうです。研究も充実していましたが、患者さんと直接向き合う臨床の仕事に戻りたいと思いました。そのタイミングで森田先生と再び繋がり、この清水内科医院の院長を務めることになったのです。

当クリニックでは、主に近隣に住む高齢の患者さんを診ています。糖尿病や高血圧などの生活習慣病、そしてアレルギー疾患の喘息や花粉症などが多いですね。
糖尿病の治療では定期的に血糖値を測定し、維持していくことが大切です。
薬物による治療ももちろん大切なのですが、それ以上に大切なのは普段の食事習慣や運動習慣です。特に、バランスの良い食事を維持することは大切で、1日3回の食事がバランスよく取れていても、間食をたくさん食べてしまったりすると、その兆候はすぐに血糖値に現れてしまうんです。
高血圧も同様で、日々の生活習慣がもっとも大切です。
患者さんに一方的に話すのではなく、どうすれば生活習慣を維持できるのか、話し合いをして納得のいく形で診療していくことを大切にしています。
重症である場合や集中的な治療が必要だと判断した場合は、当院で基本的な一次対応を行い、必要であれば近隣の病院へ紹介しています。周辺に診療所が少ないので、地域の医療機関と密に連携することが大切だと考えています。

患者さんの声に傾聴することが臨床の第一歩

診療にあたる上で特に大切にしていることは何ですか?

地域の患者さんに寄り添い、丁寧に診療を行うことです。私たちのクリニックは、患者さん一人ひとりの声に耳を傾け、それぞれの生活背景やニーズに応じた医療を提供することを心がけています。地域に根差した医療機関として、患者さんの日常生活がより良くなるよう支援することが私たちの使命だと考えています。
クリニックの診療は1日で見なければならない患者さんが多いため、患者さんの話に耳を傾けるのを怠りがちです。しかし、患者さんが本当に必要としていることは、問診することで得られる何気ない一言の中に含まれていることが多いんです。ですので、どんなに忙しくても、患者さんの声を少しでも多く聞こうと努めていますね。

現在行っている新しい取り組みがあったら教えてください

現在は紙カルテを使用していますが、来年の4月からは電子カルテの導入を計画しています。これにより、患者さんの情報管理がより効率的になり、診療の質を高めることができると考えています。さらに、心不全や弁膜症などの循環器疾患に対応するために、超音波機器の導入も予定しています。

地域の方々の健康を、責任を持って守れる医療機関でありたい

最後に先生の今後の意気込みを教えてください。

臨床で一番大切なのは、患者さんの悩みや困っていることをしっかりと把握することだと考えています。それを基に、患者さんに寄り添い、問題点を拾い上げてサポートしていくことが私の役割だと考えています。周辺に医療機関が少ないということもあり、この地域の人々の健康を支えていきたいと思っています。私たちのクリニックが、患者さんにとって安心して相談できる場所であり続けるよう、スタッフ一同、質の高い医療を提供し続けることに全力を尽くします。

お問い合わせはこちら