健康食品のOEMに必要な費用相場とは?内訳から選定ポイントまで詳しく解説します
最終更新日:2024/05/14
健康食品のOEMに必要な費用相場がどのくらいかみなさんご存知ですか?費用は複数の要因によって変動します。
この記事では、健康食品のOEMに必要な費用の内訳から選定ポイントまで詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
健康食品のOEMに必要な費用相場
健康食品のOEMに必要な費用の相場は、1商品あたりおよそ50万〜100万円が目安となっています。
健康食品のOEM製造は、健康食品の形状やロット数、使用する原材料などによって費用の幅が大きく変動します。
たとえば、サプリメントを1,000個発注する場合、原材料から選定し、高くても100万円ほど見積もっておくと良いでしょう。小ロットから対応できるイージーオーダーのように、既に販売されているサプリメントの商品ラベルやパッケージを変えて、新たなオリジナル商品として販売する方法を選択すれば、 安く費用を抑えることが可能です。
このように依頼する内容によって必要な費用相場はさまざまであり、メーカーに相談して詳細な費用が決まります。同じ依頼内容であってもメーカーによって費用は異なるため、複数のメーカーに見積もりをとって検討したほうが良いでしょう。
OEM製造に必要な費用の内訳
費用の内訳は以下の通りです。それぞれについて説明していきます。
内訳 | 内容 |
初期費用 | サンプル代パッケージデザイン開発費用 |
バルク代 | 研究開発費加工費検査費 |
容器・ラベル代 | 容器・ラベル代 |
梱包・配送料 | 人件費配送料 |
初期費用
初期費用として、サンプル製作は無料というメーカーもあります。
しかし、基本的には使用する原材料や製造する数量によって有料(実費)になることが多いです。
パッケージデザインについては、OEMメーカーが抱えているパッケージデザイナーに0から依頼する場合と、自社でデザインしたものを持ち込む場合があります。いずれの場合でもパッケージ製造や印刷の費用、デザイン代は別途費用がかかるため注意してください。
既存の容器に対して印刷やラベル添付で対応するなど、パッケージ製作の費用を安く抑える方法もあるため、まずはメーカーに一度相談してみましょう。
バルク代
バルクとは、健康食品を容器に詰める直前のもののことです。
0から処方を考えて開発するか、メーカー所有のベースを使うかで製造にかかる費用は変動します。
前者の場合、独自の原材料を使用する際には「研究開発費」「加工費」「品質や安全性の検査」も必要になりますので、その分の費用や製造期間についても考慮しましょう。
少しでも時間の短縮や費用を抑えたいのであれば、OEMメーカーが所有しているべースを基に製造することをお勧めします。
容器・ラベル代
容器やラベル代は、健康食品の形状によって異なります。
例えば、粉末ならパウチ状、液体やタブレットならボトル状などそれぞれの形状に適した容器やラベルを選定しなければなりません。
パッケージデザインは、消費者視点で検討することが重要です。
消費者が思わず手に取ってしまうような、興味を持たれるデザインに仕上げることが望ましいのですが、こだわり過ぎると費用が高額になってしまいます。
まず、発売当初は費用がかからないシンプルなものでスタートして、売り上げに応じて徐々に改良しながらステップアップしていくのもおすすめの戦略の一つです。
梱包・配送料
以下の工程で必要な人件費や配送費用も把握しておく必要があります。基本的にはメーカーに見積りしてもらう際に、まとめて提示されることがほとんどです。
- 容器にラベルを貼る
- ラベルを貼った容器をシュリンクする
- 倉庫やお店に配送するための箱詰め
自社に合ったOEMメーカーの選定ポイント5選
「大手のOEMメーカーに依頼すればよい」というわけではありません。自社に合ったOEMメーカーを選定するためのポイントについて解説します。
小ロットから依頼できるか
OEMメーカーの選定ポイントの一つとして、『小ロットから依頼できるか』は重要な項目です。OEM製造は、ロット数によってコストが変動するため、小ロットから依頼できれば、コストを抑えつつ必要なテストマーケティングが可能となります。
なお、ロット数については「大小」以外にも「経済ロット」というカテゴリーがあります。
経済ロットとは、費用総額が最小となるように発注費用と在庫維持費用のバランスを考えて設定する数量のことです。OEMメーカーを選定する際に、「小ロットから対応可能か」だけでなく、「自社の経済ロット数にも対応可能か」についても確認すると良いでしょう。
品質管理は基準を満たしているか
食品安全管理として、厳しい品質管理基準を設けており、安全品質が高い工場に依頼できると安心です。
顧客からの信頼も得やすくなるため、ISO規格やGMP基準など品質管理体制が整っているメーカーを選びましょう。
メーカーに品質体制についてヒアリングを行うのはもちろん、実際に工場見学などで体制を確認することも有効です。
原料調達力は十分か
商品原価は、「加工賃・包装賃・包材コスト・原料コスト」で構成されています。この原価構成の中で、特に原料コストの比率が高いほどOEMメーカーの原料調達力が重要です。
原料調達力は、そのままコストに影響するだけでなく、開発期間の遅れなど販売後にも影響を及ぼす可能性があります。
OEMメーカーの汎用原料の保有数についても判断材料にすると良いでしょう。
実績は十分か
『大手メーカーだから』『費用が安いから』という安易な理由だけでOEMメーカーを選定するのは得策ではありません。
もしも、自社が企画している健康食品について、それに関連する開発実績があるOEMメーカーであれば、提携先との連携がしやすい場合もあります。また、想定している健康食品のコンセプトに合う原料や容器・包装の提携先を持っている事にも期待できます。
サポート体制は十分か
OEMメーカーによってサポート範囲は異なります。
顧客の依頼通り商品設計のみの会社や、ラベルやパッケージデザイン、化粧箱の手配まで対応してくれる会社などサポート体制はさまざまです。
サポート範囲が広いほど安心して依頼する事ができますが、そうでない場合、トラブルが起こる可能性も否めません。
OEMメーカーが行なっているサポートについて、自社が求めている範囲まで対応可能かどうか確認しましょう。
OEMで健康食品のマーケティングを成功させるには基礎が重要
食品マーケティングには、抑えておくべき「基礎」があるのをご存知ですか?
マーケティングの成功を実現するには、これまで成功してきた企業か必ず実践している「基礎知識」を理解しておかなければなりません。
食品マーケティングは、トレンドの変動が激しいため、流行の手法を理解した上で効率よく商品のPRをしていくことが重要となります。
たとえ魅力的な商品を開発できたとしても、マーケティングの基礎部分ができていなければ成功は難しいでしょう。
マーケティングの基礎には、以下のようなポイントが挙げられます。
- どんな人にどんな商品を届けたいのか
- OEM商品の値付けと収益はどのぐらいか
- ビジネスとして成立するのか
食品に関するマーケティングの基本的な考え方はこちらのサイトで詳しく解説されていますので、一度読んでみてください。
まとめ
今回は、健康食品のOEMに必要な費用相場の内訳と依頼するOEMメーカーの選定ポイントについて詳しく解説しました。
自社で企画した健康食品が消費者へ届くように、さまざまな観点から戦略を練っていきましょう。まずは、選定ポイントに該当するメーカーの選定から始めてみてはいかがでしょうか。