コスメマーケティングでおさえるべき2大ポイントとは?成功事例や注意点まで解説します

コスメマーケティングでおさえるべき2大ポイントとは?成功事例や注意点まで解説します

医師キャスティング

最終更新日:2024/04/17

「コスメのマーケティングを始めたいが、何をすればよいか分からない」

「コスメのマーケティングをしているが、うまくいかない」

そのようなお悩みはありませんか?コロナ禍以後、消費者の外出が増加しコスメ業界は右肩上がりで売り上げが伸びています。しかし、コスメは流行の移り変わりが激しく、売り上げを伸ばすうえでマーケティングは必須。

この記事ではコスメマーケティングをするうえでおさえるべきポイントや実際の成功事例、注意点について解説していきます。

コスメマーケティングの基礎知識

まずはコスメマーケティングの基礎知識として、以下3点について解説します。認識の整理として確認してみてください。

  • コスメマーケティングとは
  • コスメ業界の市場規模と動向
  • コスメ業界ならではの特徴

①コスメマーケティングとは

コスメマーケティングとは、コスメを販売している会社が、ターゲットに興味を抱かせて購入してもらうための導線を引くことです。

コスメのトレンドは移り変わりが激しく、ニーズはどんどん変わっていきます。また、どの層をターゲットにするかによって需要のあるコスメの種類も大きく変わります。

そのため、ターゲットの需要を理解し、できるだけ具体策に落とし込んで施策を打ち出しながら売り上げを伸ばしていくことが重要です。

②コスメ業界の市場規模と動向

コスメ業界の市場規模は、コロナ以降右肩上がりの傾向が続いています。

2022年度の国内の化粧品市場規模(メーカー出荷金額ベース)は2兆3,700億円となり、2年連続で拡大推移となりました。

コロナで外出が制限されたりマスクで顔を隠すので簡易メイクで済ましたりする人が多かったのが、コロナが終息しメイクする機会が増えたことが要因だと考えられます。

また、訪日観光客も増加していることでインバウンド需要も回復してきています。今後もこの傾向は続くと考えられ、コスメ業界の売り上げは伸びていくことが予想されます。

③コスメ業界ならではの特徴

コスメ業界の大きな特徴としては、トレンドの移り変わりが激しいことが挙げられます。時代ごとにコスメのトレンドは大きく異なり、また、インフルエンサーの影響などからそのときどきで流行のメイクは激しく移り変わるので、トレンドを先読みしたマーケティングの重要性は増す一方です。

また、以前のコスメ業界は人気の有名人をCMに起用してテレビで流すのが王道のマーケティング手法だったため、有名ブランドのコスメが選ばれる傾向にありました。

近年、InstagramやYouTubeに代表されるSNSの発達や、消費者のリテラシーの上昇、ニーズの細分化などにより、自分の顔立ちに似たインフルエンサーやモデルのメイクを参考にする「自分に合ったメイク」が選択しやすくなっています。

そのため、実際に売りたいコスメを愛用している人の声をリアルに届けるマーケティング方法が主流になってきています。

コスメマーケティングでおさえるべき2大ポイント

コスメマーケティングで抑えるべきポイントとして、以下2点について解説します。認識の整理として確認してみてください。

  • ECサイトの重要性
  • SNSとインフルエンサーの活用

①ECサイト対策の重要性

コスメマーケティングを行ううえで重要となるのがECサイトです。ECサイトとは自社の商品やサービスをインターネット上で販売するサイトのことを指します。

現状化粧品・医薬品のEC化率は8.24%と、ほかの業界よりも進んでいません。一方で、ユーザーはSNSの普及やコロナの流行などの影響から、SNSやインターネット上で情報を収集し商品を検討する流れが主流になってきています。

ECサイトを構築し、ECサイトから情報提供ができれば、ほかの企業との差別化にもつながり、より消費者に情報を届けやすくなるため、売り上げアップにつながる可能性が高まります。

現在、ECサイトの構築、運用をしている場合には消費者に効率的に情報を届けられているか、購買しやすいシステムになっているかなどを見直してみるのもいいかもしれません。

参考:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書」P51

②SNSとインフルエンサーの活用

次にコスメマーケティングで重要になるのが、SNSとインフルエンサーの活用です。具体的にはInstagramやYouTubeなどでフォロワーの多いインフルエンサーに自社の商品を紹介してもらい購買を促してもらうことを指します。

インフルエンサーの投稿を見た視聴者が直接購買してくれる可能性があるだけでなく、SNSの拡散力を利用して、投稿を見た人全員に自社の商品を認知してもらえるため、潜在顧客の獲得に有効です。

なお、SNSによって特徴が異なり、インフルエンサーごとにも特徴があるため、自社商品に適したSNSとインフルエンサーをマッチングさせる必要があります。たとえば、Instagramは写真や動画を使ってビジュアルに訴求しやすく、コスメの使用感などをPRするうえでも相性の良いSNSです。

また、X(旧Twitter)は拡散力やリアルタイムの情報提供に優れたSNSで、たくさんの人に情報を届けやすいSNSです。自社商品に適したSNSを選択し、成功確率を高めましょう。

国内外のコスメブランド成功事例

続いては、国内外のコスメブランドでマーケティングに成功した事例についてご紹介します。

①韓国コスメブランドの人気戦略事例

引用:Wonjungyo(ウォンジョンヨ)

まず紹介するのは、2022年10月14日より販売を開始した韓国コスメ「Wonjungyo(ウォンジョンヨ)」です。

こちらのブランドは、人気アイドルグループ「TWICE」のメンバー9名中4名の専属メイクアップアーティスト監修を打ち出し、発売から2か月後にはPLAZAのコスメ部門で売り上げTOP5に入り注目を集めています。

Wpnjungyoはリリース前からプレリリースを配信し、情報解禁とともに発売前から検索数を増やしています。情報をプレリリースで小出しにするだけでなく、「TWICE」のモモの情報を後出しにしたことで、TWICEファンがブランドについて検索し、検索数を上げることに成功しました。

また、Youtubeを積極的に活用し、ブランドを監修したウォンジョンヨ氏とインフルエンサーがコラボして、自社商品のHow to動画を中心に発信しました。さらに、力を入れるSNSとしてInstagramとTikTokを活用し他社のコスメとの差別化を図ったプレリリースを行い、アカウントの認知を拡大しています。

②ユーザー体験を盛り込んだWebコンテンツ作成

引用:ワタシプラス

次に紹介するのは、資生堂公式オンラインショップ「ワタシプラス」です。このサービスはオンラインショップとしての機能だけでなく、Webカウンセリングサービスという顧客体験も盛り込んだサービスになっています。

オンラインでの購入時に感じやすい不安感や気になることをWeb上で相談することができ、オンラインショップや店頭での購入履歴と連携して一人ひとりに合わせた美容を提案しています。

LINE公式アカウントと連携していることでスムーズなサービス提供が可能になっており、自分に合ったコスメを探しやすい工夫で購買を促しています。

プロモーション施策として有効なコスメのWeb広告

コスメのプロモーションの施策として有効なものの1つにWeb広告があります。Web広告の詳細については以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

コスメマーケティングの法的注意点

コスメマーケティングを行ううえで法律の遵守が前提となります。押さえておかなければならない法的注意点を解説します。

①薬機法の規制内容

コスメや化粧品を扱うビジネスをするうえで薬機法の理解は不可欠です。特に薬機法の第66条第1項に記載されている誇大広告等に関する内容には注意が必要です。コスメのユーザーに誤解を招くような広告は禁止されています。

たとえば、合理的な根拠がないのにもかかわらず、「若返る」や「肌荒れ改善」などの文言を使って宣伝してはいけません。自社の広告が薬機法に違反していないか心配な場合などには、医師が製品の監修を行うサービス「医師監修ナビ」へご相談ください。

②ステルスマーケティングの回避策

2023年10月から景品表示法において、ステルスマーケティング(ステマ)が規制対象になりました。ステルスマーケティングとは消費者に広告だと明示せずに商品やサービスを宣伝する行為を指します。

インフルエンサーをはじめ、自社商品の紹介を外部に依頼する際には、広告や宣伝であることが一般消費者に伝わるようにすることが求められています。広告をする際には、「PR」と確実に明記するなどの対応が必要です。

ステルスマーケティングの規制については消費者庁の以下のページをご参照ください。

参考:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」

まとめ

コスメのマーケティングをするうえで基本となる知識や抑えるべきポイント、実際の成功事例や注意点について解説しました。

コスメ業界は右肩上がりで成長している業界であるため売り上げを伸ばすチャンスがある一方で、ターゲットに確実に宣伝し購入してもらうためにはマーケティングがとても重要になってきます。

今回ご紹介した内容を参考にして自社のコスメマーケティングについて見直してみてはいかがでしょうか。

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